ボディ・ボードvsサーフィン〜逗子のツリーバーはもう夏


ミスター;
右手の方の席で常連さんの一人と話し込んでいる日焼けした女性はどなたでしょうかね?

えつこさん;
ああ、あれはボディーボード専門誌「フリッパー」の編集長石井さんですよ。よくこのお店にお見えなんですよ。

ミスター;
それは丁度いいや。えつこさんにこれ以上バカにされないためにも、石井さんのお話にちょっと聞き耳と立ててみるとしましょうか。


聞き役男;
ここら辺は、ウィンドサーフィンのメッカと言うか鎌倉とか逗子海岸とかだと、ウィンドサーフィンの為のショップとかあるけど、ボディーボードってメッカというか、湘南のこのあたりだとどこなんです?

石井;
やっぱり、鵠沼とか辻堂、辻堂が一番最初かな?

聞き役男;
それ日本ボディーボード発祥の地みたいな感じなの?

石井;
多分、そうだと思いますよ。

聞き役男;
そうなんだ。でも、ボディボードって滅茶苦茶、流行ってますよね。

石井;
そうですね。

聞き役男;
知ってる女の子、知ってる女の子、皆、「最近始めたんです。」って言うんだ。

石井;
ええ、ええ。

聞き役男;
そんなに来てるんだ。

石井;
て言うか…

聞き役男;
女の子がやってるの?

石井;
「フリッパー」、私の作っている本は、女の子対象でずーと8年くらいやってるんだけど。

聞き役男;
8年も経つの?

石井;
あ、すいません。ははは。なんですけど、外国では男の子のスポーツなんですよね。サーフィンをやる前に子供達がやっていて、それでサーフィンに移ったり、そのままボディボードやったり。

聞き役男;
サーフィンよりは簡単だからという?

石井;
もちろん。値段も安いし。シャワー・ブレイクっていう波打ち際と言うか、何て言うんですか? 最後にドンと崩れる…。

聞き役男;
白くなってシャワ、シャワ、シャワっていう。

石井;
そう。そういう所でも遊べるし、楽しいし。手軽だし、そういう所で皆やっていて、日本はどういうわけか女の子がすごい初めの頃とか多くて。

聞き役男;
日本だけなの? 女の子が多いというのは。

石井;
日本とブラジルだけですね。

聞き役男;
日本とブラジルは女の子のスポーツみたいなイメージがある?

石井;
そうですね。何ででしょうね?

聞き役男;
何でなんだろう? ボディボードって言う前にボギーボードって言ってませんでした?

石井;
言ってましたね。

聞き役男;
同じもんなの?

石井;
ボディーボードっていう物の原型は、トム・モーリーっていうおじさんが、その人サーファーなんですけど。あの、ハワイ島に住んでいて、ハワイ島って結構、サーフィンに適した波じゃ無くって、どっちかっていうと、しこれる。クルクルっと巻く様な波しかなくって。

聞き役男;
業界用語でしこれるって言うの? 恰好良い。

石井;
そう。クルクルっと巻く様なあの、波があって、立つ時間が無いんですよもう。だったら、腹ばったまま波に乗る物が無いかという事でボディボードの原型を作ったんですよ。その原型を作って、これは行けるという事で最初に出来たのがモーリー・ボギーって言うボードだったんだけど。世界で始めて出来たのが。

聞き役男;
そう言う意味なんだ。

石井;
そうです。登録商標なので。いろんな板が出来てきたからボディーボードにしようという感じで。

聞き役男;
マジックインキとかサインペンとかと同じだな。

石井;
そうです、そうです。味の素みたいな。

聞き役男;
味の素みたいなもんですね。へー、じゃ、全く同じもんなわけですね、基本的には。サーフボードより短いでしょ?

石井;
すごい短いです。

聞き役男;
あれがきっと電車に持ち込めたりとかで若い奴が行くのに適していたから日本で流行ったのかな?

石井;
うーん。なんでかって言うと、割とサーフィンて元々男の子のスポーツだったんだけど、女の子だって波に乗る権利はあるし、で、私なんかもサーフィンやってて、もっと女の子も浜で焼いてるだけじゃなくってもっと海ん中入って行った方が良いんじゃないかな、と思う所にボディーボードっていうのがあって、じゃ、ボディボードって簡単だから、女の子もっとやろうよ、って言う提案が「フリッパー」にあって。

聞き役男;
8年前。

石井;
そう。だから、そういう所で一生懸命やって来たらなんか皆、海に入る様になって。サーファーにとっては迷惑な所もあるかもしれないけど。

聞き役男;
サーファーにとって迷惑ですか? そういう先の方で乗られているという事は。

石井;
チョロチョロしているでしょね。やっぱり。

聞き役男;
チョロチョロしているって感じなの? でも場所が違います? やっている場所は。波の奥の方と手前とか。

石井;
いや、同じ所入って来ますよ。だから、上手い人はサーフィンと同じライン描いたり、全然、苦にならないし、逆に言うとサーフィンてテイクオフが早いから、立つ時間がいらないから、同じ様にやっていけるんだけど。

聞き役男;
波の上に乗っている原理ってサーフィンと全く同じね? そうでもないの?

石井;
でも、サーフィンは結構、全身を足に集中して行きますけど、ボディボードってどっちかっていうとボディーサーフィンみたいな、体に板がくっついているみたいなそんな感じで、板に乗って滑って行けるね、という。

聞き役男;
ああ。

石井;
だから、そんなに力も必要じゃないし、脚力もいらないし。

聞き役男;
それが女の子に向いているって事なのかな?

石井;
うん。多分、最初に行った日から波に乗れると思う

聞き役男;
ああ、そうか。

石井;
海があるから、その波で何か出来ないかという所で生まれたスポーツだと思うんだけど。


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