豪州バラマンディ・フィッシング]V
緊急事態発生

マングローブジャック 5KB
迫力ある顔つきでしょ


擬似餌の玉手箱>豪州バラマンディ・フィッシング>'07/11遠征

'07/2/13(火) デントリーリバー

〜 サンドフライの猛攻 〜


GT 5KB 明け方に一雨あったようだが起床してから外を眺めると、路面はもう乾いていた。天気予報によると、気温は33℃。内陸からの北西風が吹き、午後は蒸し暑くなるらしい。テリーと朝食を食べながら何処に行くかを打ち合わせる。釣行は残すところ3日。今後の行き先も考えつつ意見交換をした。彼の流儀としては、魚へプレッシャーを掛けないために「2日続けて同じ河川には行かない」というのがある。しかし、やはり気になっているのは、前日できなかったデントリーリバーの下流域。「サイズアップを狙うため行ってみよう」と提案し、これに決定した。

 午前6時半に出発。毎年、同じ電柱のてっぺんに巣を作っている勇壮なタカの姿を見守りながら、ひたすら北上。午前8時にデントリーのボートランプに到着し、素早くボートを浮かべて実釣開始した。先ずはボートランプのやや上流にあるポイントへ移動。前日、バラマンディが好反応を示したクラシックバラを取り出し、トウィッチで誘いを掛けたが無反応。「釣りに同じ日はないぞ」とテリーから声を掛けられ、船首を河口に向けてボートを進めながらマングローブ等の根際を撃っていく。

 ここで閉口したのは、体長1ミリにも満たないサンドフライ(和名:ヌカカ)の猛攻撃。私の顔の周りには蚊柱が立っているかのように、無数の小さなサンドフライがまとわり付く。効果が定かではない「超携帯虫よけ」を胸に付けてスイッチON。帽子を目深に被り、バンダナで顔を覆うが、サングラスの内側にまで虫が入り込む。肌の露出部には、人体に有害な「ディート」がたっぷり入った医薬品扱いの虫除けスプレーを塗りたくっているが、容赦なく飛んでくる。これには堪らなくなってギブアップ。この場から逃げるようにエンジン全開で河口域まで突っ走った。

 因みに、コイツに刺されると1週間は痒みが残り、1ヶ月以上刺された跡が残ってしまうので要注意。日本人の中には、アレルギー反応で刺された所が水脹れになり現地の病院へお世話になる人もいるくらいだ。豪州人は子供の頃から刺され慣れており免疫があるので何ともない。私も徐々に免疫が出来てきたらしく、2〜3日で痒みが収まるようになってきたので有り難い。釣り雑誌やTV番組等で半袖半ズボン姿で釣りをしている人を見る度に、その後の様子をつい想像してしまう。彼らは大丈夫だったのだろうか・・・。

〜 河口でのGT・QFゲーム 〜


クイーンフィッシュ 5KB アムニス1をマングローブのオーバーハング下にブチ込み、強めのトウィッチをしていると水面が炸裂するほどの爆裂バイト。ギラリと銀色に光る魚体が何度も襲い掛かり、ルアーを引っ手繰った。竿先が水面に引き込まれるほどファイトした魚の正体は33cmのGT。続いて、チヌがバイトしてきたがフッキングには至らなかった。幅広のアムニス1から、細身のプリンセスMに交換し、ロングキャスト&トウィッチを試す。これにMJが反応しチェイスしてきたのだが空振りしてUターン。

 河口域は魚がいる場所といない場所がはっきりしており、ボートを進めながら岸際を広範囲に探りを入れて魚を探す。背後には2,000キロに渡って広がる世界最大の珊瑚礁グレートバリアリーフ。ダイビングをする人達には堪らないエリアだろうが、私の関心はシャローエリアに注がれている。タレックスの偏光レンズを通すと、水面下に薄っすら見える曲がりくねったガーターが見える。これに沿ってルアーを通すのがキモ。ここは干潮になって干上がると、岸から水がチョロチョロ流れ出る溝になる所。時としてガーターに身を沈めるようにして巨大なバラマンディが潜んでいるのだ。

 狙っていたバラマンディは残念ながら不在。しかし、TDポッパーSWを使っていたテリーがクイーンフィッシュの群れを発見した。即座に遠投できるGスプラッシュ80に交換し、早引きで激しい水飛沫を飛ばしているとクイーンフィッシュが爆裂バイト。サイズは僅かに30cmしかないのだが、ロッドをギュンギュンと引き絞る。クイーンフィッシュの力強いファイトは有名。河口域では巨大なクイーンフィッシュが回遊しており、うっかりバスタックルで掛けたりすると魚は寄せられないどころか、ボートで1時間近く魚を追いかけた挙げ句にラインを全部引きずり出されて逃げられることも実際にある。

 のんびり写真を撮っていると魚の群れがいなくなってしまう。急いで1枚だけ撮って即座にリリース。今回の遠征で試すために購入したラパラのジギングシャッドを取り出した。周囲には確実に魚がいるので、すぐさま反応するかと思いきや、全くチェイスがない。イメージしていたアクションと違うようなので、即座にルアーを外してボックスへ放り込んだ。続いて竿が曲がったのはバックシートのテリー。TDポッパーSWで同サイズのクイーンフィッシュを上げた後、35cmのGTを立て続けにキャッチ。一方、私のGスプラッシュ80には何度もバイトがあるのだが、ルアーサイズが大きいのかフッキングには至らず地団太を踏む。やっとの思いで32cmのGT釣った後、鋭い歯を持ったウルフへリングがヒット。しかし、ボート際でジャンプをしてルアーを吹き飛ばして逃げていった。

〜 緊急事態発生 〜


マングローブジャック 5KB 魚の群れが何処かに消え失せたので、30分程、一気に川を溯る。クリーク入り口の一級ポイントで金黒カラーのラトリンログを力強くトウィッチすると、MJ(45cm)が爆裂バイト。物凄いファイトで何度もロッドが持っていかれそうになる。ピンク色のシーライスをエラから振り落とし、ボートデッキで暴れる魚を巨大ペイチでガッツリと掴んで記念撮影後にリリース。魚はグットプロポーションだったが、私の関心はシーライス(SEA LICE)の方。指で押したり、ひっくり返したり、強くしがみつく脚力に驚いたりと、しっかり観察してから水中へリリースした。直訳だと”海シラミ”ってところだが、日本人にとっては”L”と”R”の発音区別が難しい。余談だが、御飯の”Rice”の発音がちゃんとできないため、「毎日、ライスを食べている」「ライス大好き」なんて言っていると、相手は案外ギョッとしているかもしれない。

 秘境のようなクリークへ突き進むと、猛烈な数のサンドフライが襲ってきた。残り少なくなってきた日本国内最強と思われる市販の虫除け薬をペタペタ塗りたくっても、防げそうもないのでこの場から退散。体にまとわり付いたサンドフライを振り払うようにボートを疾走させてボートランプ近くのポイントに到着。直後にテリーが、ロングAで巨大魚を掛けた。中々姿を現さない魚に「ビック・バラマンディかもしれない」と真剣な顔して、彼がコメント。固唾を呑んで水面を見つめていると灰色っぽい魚体が浮かび上がってきた。なんと正体は65cmのサメ。パックリとロングAにかぶりつき、ボート際で最後まで激しいファイトを繰り返した。

サメ 6KB サメがいる場所はエサになる魚がいるハズなので、丹念に探っていると私のロングAにバラマンディ(45cm)が飛び出した。後が続かないので、樹上にボロ小屋がある木陰ポイントでティータイム。時計を見ると11時半。昼飯はもう少し後にして、シリアルバーの”ヨーグルト・トップス”とミント味のビスケットを頬張りながらお茶をすする。10分程の休憩後で再スタート・・・という時に電話が掛かってきた。どうやらテリーのオヤジさんが心臓病で倒れ入院したらしい。緊急事態の発生だ。このツアーもきっと中止になるだろう。残された日をどう過ごそうか、ホテルを確保しなきゃいけないなぁ・・・様々な事柄が頭の中を駆け巡る。彼はボートを岸際に止め、私がキャストを繰り返している最中も電話で話し続け、家族や親戚にイロイロと指示を出す。因みにテリーは3人兄弟。1人はハウスカーペンターで、もう1人は車関係の仕事をしているらしい。幸いオヤジさんの命に別状はない様子。本来なら病院へ駆け付けるべきなのだが、彼は「ツアーを続けよう」と申し出た。やっぱり、客を大切にする本物のプロだ・・・。

〜 マッチ・ザ・ベイト 〜


 上流へ向かいボートを進め、前日バラマンディが好反応だった小川との分岐点にあるウィードが生えるコーナーポイントでステイ。テリーがマンズS5+で40cmのバラをキャッチした。私の操るエサ8(シャッドラップ)にも数回バイトがあったが、食いが渋いので午後1時過ぎに昼食となった。いつもの昼食はハムとトマトのサンドウィッチだが、今日はハムの代わりに高級サーモンの缶詰を空けてパンの間に挟む。生臭そうなイメージがあったが、そんなことはなくとても美味しく頂けた。

マンズ&エビ 6KB 午後の部はウィードのあるコーナーを中心にラン&ガン。コーナーに倒木が沈んでいる所は1級ポイント。テリーが小バラをマンズS5+で釣ったのを見て、ここでもラパラのジギングシャッドを試す。水深がある場所なのでルアーを底まで一旦沈めてからシャクリ上げつつリトリーブをして魚を誘う。しかし全く反応はない。どうもこのルアーはよろしくないようだ。一方、彼はバックシートでJPと52cmのバラを追加。釣れないルアーで遊んでいる場合でない事に気が付き、遅ればせながらマンズS5+に手を伸ばす。使い始めてすぐに58cmのバラがヒット。ゴボウ抜きをすると、口から半分溶けかかったエビをデッキに吐き出した。

 このエビを見て、マンズS5+にバラマンディが良く反応する理由が判った。ルアーを並べてみると丁度同じサイズ。おまけに水中でシャクリを数回入れて、すう〜と沈めるとまるでエビが逃げ惑うような動作にそっくりなのだ。正にマッチ・ザ・ベイト。大切なのはルアーのサイズだけではなく、そのアクションでもあることを忘れてはならない。因みにテリーもエビのサイズとマンズS5+が同サイズだったことに感心し、デッキ下からカメラを取り出し写真を数カット撮っていた。

〜 やっぱり凄いマンズルアー 〜


テリー&バラ 5KB 昨日、反応が良かったポイントは不発続き。しかしその周辺を丁寧に探ると、昨日魚が出なかったところでドカンと出る。私のルアーに2回バイトがあった後、テリーのマンズS5+に爆裂バイト。仕留めたのは今回の遠征で最大魚となった70cm。50cm前後の魚ばかり見ていたので、この大きさには溜息が出る。それにしても・・・オヤジさんが入院したのにデカバラを釣り上げていたりしても良いのだろうか?

 ボート前方の水面でピチャピチャ跳ねる大きなアメンボのような生物を発見。「何だろう?」と注意深く見ると黒くて真っ直ぐ体を伸ばしたエビが何度も垂直に跳ねている。水中にはJPとグランターが、エビを食べようと盛んにアタックを繰り返していた。エビが逃げる時のイメージは、体を曲げて後ろに勢いよく泳ぐ感じなのだが、ヘラ浮子がピョコンピョコンなるような動きは初めて見た。テリーに聞くと、ちょくちょく見かける光景らしい。

バラマンディ 6KB 暫く時間を置いてテリーが70cmを釣ったポイントに再び戻ってきた。使うルアーは勿論、マンズS5+。1投目に40cmのバラを釣り上げ、2投目には35cmのターポンをキャッチ。サイズ的にはマーゲイでも良さそうに思うのだが、マーゲイではイマイチ反応が鈍い。マンズS5+はやぼったいスタイルで、日本のショップに並んでいても売れないと思うようなルアーだが、外見に似合わず戦闘能力は非常に高い。豪州の釣具店に何気なく置いてあるので、チャンスがあったらお守り代りに購入することをお勧めする。

 その後、川の中にある樹木が生い茂った中州周りで、私が50cm弱のバラを2匹追加。この内、1匹は黄金色に輝く素敵な魚だった。一方、テリーはJP、バラ、MJを手際良く釣り上げる。終了時間を気にしながらも懸命にルアーを打ち続け、デカバラを狙い続けたが気配はなく午後5時過ぎに納竿。手早くボートを陸揚げして車に乗り込む。ここで注意しないといけないのが、サンドフライの攻撃。ボートランプでボケ〜としているとアチコチ刺されるので注意が必要だ。木陰で立ちションしている時が一番危なく、大事な部分を刺されたりしたらきっと辛い思いをするだろう。

〜 豪州ダンスブーム 〜


タックルショップ 5KB ケアンズに向ってひた走る。途中、ド派手な真っ赤なスポーツカーを発見。赤と青のライトを付けているので、興味深く見ていると、テリーがポリスカーだと教えてくれた。なんと、時速300kmも出せる6,000ccのGMホールデンで、アルミエンジンを積んでいる怪物らしい。記念撮影をしたかったが取り締まりの最中のようだったので、残念ながら断念した。

 ケアンズ市街に入る手前にあるガソリンスタンド兼食料品販売店兼タックルショップのブランスフォード・タックルショップに立ち寄り、ボートに給油した後に釣り具売り場をのぞく。いつのまにか看板が華やかに変わり随分変わってしまった印象を受けたが、店内は改装されておらず少し拍子抜け。店頭では、豪州製ウッドルアーが目に見えて減少し、ヘドンやストーム、ヨーヅリやダイワ、怪しげな中国製プラスチックルアーが増えてきているのが残念。価格は市内のショップよりも安い設定なので、釣り友への土産として豪州製ルアーを物色するのも良いだろう。因みに私の写真が掲載されているフィッシング・ガイドブックもここで売っている。

 ケアンズ市街へ入ると、突然曇って雨が降ってきた。しかも雷を伴ったかなりのハードレイン。午後7時にテリー宅へ無事に到着。タックル一式をボートと車から降ろし一息つく。今宵の夕食はスパゲティとライス&ボイルした野菜。まさか、一般家庭の食事でお米が出てくるとはちょっと驚いた。食後は私の大好きなマンゴーとアイスクリームたっぷりのデザートを頂きながら、奥さんのマリアさんとテレビでリチャードギア主演の「シャルウィダンス(米国版)」を見る。「オリジナルの映画は日本なんだよ」と言いながら、日本版と米国版の違いを解説。因みにケアンズではダンスブームが到来しているようで、テレビでは頻繁にダンス関係の番組が流れている。素人チーム・ダンスコンテストや芸能人ダンス大会など、話している言葉は理解できないが楽しく観ることができた。食後に飲んだ缶ビール1本がかなり効いたようで、午後9時半にはベットの中へ潜り込んだ。

4日目の釣果結果

TOSHI

TERRY

バラマンディ



ジャングルパーチ



マングローブジャック



ターポン



GT



クイーンフィッシュ



サメ





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