日本電気/NEC、海底ケーブルに適用される光ファイバについて、マルチコアファイバの研究論文がOFC2022の「注目論文」に選出

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 NECは、海底ケーブルに適用する光ファイバについて、世界初であるマルチコアファイバ技術の研究論文が光通信最大の国際学会The Optical Fiber Communication Conference & Exhibition (OFC) 2022の「注目論文」に選ばれました(注)。これは学術界においても、将来における桁違いの大容量通信を支える画期的な研究成果として認められたものです。

 

​ 近年、5Gの普及に伴い、動画配信やSNS発信などリアルタイム性が高いコンテンツの発信によるモバイルデータ通信量の増大や各国でのデータセンター建設増加などを背景に、国際通信における回線需要が急拡大しています。このような需要に応えるため、大容量・高速な通信を実現する海底ケーブルの国際データ通信インフラとしての重要性はますます高まっています。

 本技術は、海底ケーブルで使用される光ファイバについて、1本のファイバに複数の伝送路を配置させ通信容量を飛躍的に増加させるマルチコアファイバ技術です。本論文では、非結合型4コアファイバを収容した海底ケーブルを世界で初めて開発し、ケーブル化によるマルチコアファイバの光学特性への影響が小さいことを明らかにしました。また、併せて開発したマルチコア光増幅器を伝送に用いた非結合型マルチコアファイバと接続し光信号を増幅することで、伝送品質が向上出来ることも明らかにしました。

 今後、NECは、5Gに加えBeyond5G時代に向けた光伝送基盤技術の研究開発を引き続き進めてまいります。マルチコアファイバ量産化技術の開発、長期利用における信頼性の検証、マルチコアファイバに対応した海底光中継器の開発を進め、マルチコアファイバケーブルを活用した国際データ通信網の拡充に貢献していきます。

 

 本研究開発は、総務省の「新たな社会インフラを担う革新的光ネットワーク技術の研究開発(JPMI00316)」によって実施した成果を含みます。

 

(注)Multicore Fiber in Submarine Cables Dramatically Increases Data Transmission Rates
https://www.ofcconference.org/en-us/home/news-and-press/press-releases/multicore-fiber-in-submarine-cables-dramatically-i/

 

 

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