
AndroidからiPhoneへ機種変更はSIMカードの差し替え以外に注意点が満載。LINEや写真、連絡先の移動なども解説。
目次
AndroidからiPhoneへSIMカード差し替えの基本とその注意点
AndroidスマホからiPhoneへ機種変更を考える際、「SIMカードを差し替えればすぐ使えるのでは?」と思う方が多いでしょう。確かに、SIMカードの差し替え自体は比較的シンプルな作業ですが、実際には多くの注意点が存在します。しかも、スマホの「中身」であるLINEのトーク履歴や写真、連絡先など、大切なデータの移動も忘れてはいけません。このガイドでは、「androidからiphone simカード」というキーワードを中心に、機種変更時の注意点と、データ移行の具体的な手順を10,000字超えで優しく解説します。
iPhoneとAndroidのSIMカード差し替え―基本の流れと違い
iPhone・Androidで共通するSIMカードの基礎知識
SIMカードは、スマホの「通信契約」に紐づく小さなICチップです。電話番号や通信情報が記録されているため、iPhoneでもAndroidでも同じSIMカードが使えそうに思えます。しかし、全てのSIMカードが両OSに完全対応しているわけではありません。
例えば、SIMカードには「nanoSIM」「microSIM」「標準SIM」といったサイズ違いがあり、最近のiPhoneはnanoSIMのみ対応です。一方、Androidは機種によってSIMサイズが異なる場合も多いので、まずは自分のSIMカードがiPhoneに物理的に入るか確認しましょう。
また、SIMロックの有無やキャリアによる利用制限もあります。例えば、旧Androidがドコモブランドで、iPhoneがSIMフリー端末の場合、SIMカードそのまま差し替えても使えることが多いですが、一部キャリアや端末の組み合わせでは事前のSIMロック解除やAPN設定が必要です。
AndroidとiPhoneのSIMカード入れ替え手順
Androidの場合
- スマホの電源を切る
- SIMトレイの位置を確認する(機種によっては背面カバーを外すタイプや、ピンで引き出すタイプがある)
- SIMピンや指でトレイを取り出し、SIMカードを取り外す
- 新しいSIMカード(もしくは移したいSIMカード)をセット
- トレイを元に戻して電源を入れる
iPhoneの場合
- iPhoneの電源をオフにする
- 側面の小さな穴に専用SIMピンを差し込む
- SIMトレイが出てくるので、SIMカードを差し替え
- トレイを戻し、iPhoneの電源を入れる
iPhoneとAndroidのSIMカード交換手順は大差ありませんが、iPhoneの場合はほぼ全機種で側面のピンを使う方式です。一方、Androidは背面カバーを外すタイプや、キャップ式・ピン式などまちまち。取扱説明書や公式サイトで自機種の方式を確認しましょう。
SIMカードを差し替えるだけでは「通信できない」ことも
SIMカードを差し替えても、すぐにiPhoneで通話やデータ通信ができるとは限りません。特にAPN(アクセスポイント名)設定が必要な場合があります。APNは、スマホがキャリアネットワークに正しく接続するための情報で、格安SIMやMVNOを利用している場合は必須です。APN設定はiPhone内の「設定」から行えますが、事前に利用中のSIM会社のマニュアルや公式サイトを確認しておきましょう。
iPhoneへの機種変更時に多い失敗と注意点
SIMカードサイズが違う
AndroidからiPhoneにSIMカードを差し替えようとした時、最初の壁となるのが「SIMサイズの違い」です。iPhoneはnanoSIM専用ですが、古いAndroid機種はmicroSIMや標準SIMの場合も。サイズが合わない場合は「SIMカッター」でカットすることもできますが、失敗するとSIM自体が壊れるリスクもあるので、最も安全なのはキャリアショップで交換手続きをする方法です。
SIMカードのロック・契約タイプの落とし穴
かつては、キャリアごとに端末に「SIMロック」がかかっており、他社端末で使うには事前のロック解除が必要でした。近年はSIMフリー端末が主流ですが、手持ちのAndroidまたはiPhoneどちらかがキャリアロック端末の場合、必ずロック解除手続きを済ませてから移行しましょう。
また、SIMカードの契約タイプも要確認。たとえば音声通話SIMをiPhoneで使いたい場合、データ専用SIMでは電話が利用できません。契約内容がiPhoneの用途に合っているかどうかも改めて見直してください。
LINEや写真、連絡先など「中身のデータ」の移行が最大のハードル
SIMカードを差し替えても、スマホの中身(データ)は全く移りません。電話番号など「通信の基本部分」だけが利用できる状態で、LINEのトーク履歴や連絡先、写真・動画は「Androidの中」に残ったままです。ここからは、最もつまずきやすいデータ移行の方法を、分かりやすく解説していきます。
iPhoneでLINEを使うためのデータ移行方法
1. LINEアカウント移行の基本手順
iPhoneへ機種変更する際に、LINEが使えなくなった…という失敗談は非常に多いです。LINEは「アカウント引き継ぎ」が必要で、引き継ぎをしないままAndroidを初期化・下取りに出してしまうと、全てのトーク履歴や購入済みスタンプが消滅する恐れがあります。
LINEアカウントの引き継ぎ手順
- Androidで「LINE」を開き、設定メニューから「アカウント引き継ぎ」を選択。
- メールアドレス・パスワード、電話番号をしっかり登録しておく(iPhoneでサインインに必要)。
- 「アカウント引き継ぎ」機能をオンにしておく(引き継ぎ可能な期間は約36時間)。
- iPhoneでLINEアプリをインストールし、先ほど登録したメールアドレス・パスワード・電話番号でログイン。
ここで注意したいのは、iPhone→iPhone間ならiCloudでトーク履歴移行が可能ですが、AndroidからiPhoneでは「トーク履歴そのもの」は完全移行できない場合が多い点です。LINEのバージョンや今後のアップデート次第で改善されることもありますが、2025年5月現在、Android→iPhone間のトーク履歴は完全移行不可です(テキストデータとしてバックアップは可能)。
2. スタンプ・友だちリストは移行できる
友だちリストや購入したスタンプ・着せかえなどは基本的に引き継ぎ可能です。引き継ぎの際は、必ずアカウントの「認証情報」(メールアドレス、電話番号、パスワードなど)を忘れずに控えておきましょう。
iPhoneへの写真・動画データの移行方法
Googleフォトでの写真・動画移行
最も手軽な方法は「Googleフォト」のクラウド同期機能を利用することです。AndroidでGoogleフォトを利用している場合、すでに写真・動画がGoogleクラウドにバックアップされています。iPhoneでも同じGoogleアカウントでログインすれば、全ての写真・動画にアクセス可能です。
パソコン経由でiPhoneに写真を移す
- Android端末をパソコンにUSBで接続し、写真・動画をパソコンに保存。
- パソコンを使って「iTunes」または「Finder」経由でiPhoneに写真・動画を追加。
この場合、オリジナル画質で管理したい人や大量の写真・動画をまとめて移動したい方におすすめです。
その他の移行手段
- SDカードやUSBメモリ(Type-C/Lightning対応)を使う
- 「Move to iOS」アプリを活用(次項で解説)
iPhoneへの連絡先(電話帳)データ移動方法
Googleアカウント経由の連絡先移行が超便利
Androidでは連絡先をGoogleアカウントで管理している方が大半です。iPhoneにもGoogleアカウントを設定し、「連絡先の同期」をオンにすれば、Android側で登録していた全ての連絡先がiPhoneに自動反映されます。
手順
- iPhoneの「設定」アプリ →「パスワードとアカウント」→「アカウント追加」→「Google」を選択。
- Androidで使っていたGoogleアカウントでログイン。
- 「連絡先」の同期をオンにする。
この方法なら、一件ずつ手入力する手間が省けます。
Move to iOSアプリを使って一括移行する
Apple公式の無料アプリ「Move to iOS」をAndroidにインストールすれば、Wi-Fi経由で連絡先・カレンダー・写真・メッセージ履歴も一括でiPhoneに移行可能です。
Move to iOS移行の流れ
- iPhoneを初期化状態で「Appとデータ」画面まで進める
- 「Androidからデータを移行」を選ぶ
- AndroidにMove to iOSアプリをインストールし、画面案内に従ってペアリングコードを入力
- 移行したいデータの種類を選んで転送
iPhone機種変更時のアプリ・メール・カレンダーのデータ移行
Google系サービスはアカウント連携でOK
GmailやGoogleカレンダー、Googleドライブなど、Google系のサービスはiPhoneでもアカウント連携でそのまま使えます。iPhone内でGoogleアカウントを追加し、「メーラー」や「カレンダー」、「ファイル」アプリで同期すればOKです。
アプリは再インストールが必要
Androidで使っていたアプリもiPhoneではApp Storeで個別に再ダウンロードが必要です。同じアプリでも、OSが異なればデータの引き継ぎ可否がアプリごとに違います。利用頻度の高いアプリは、App StoreでiPhone用アカウントを作成して再構築しましょう。
iPhone移行時のよくあるQ&Aとトラブル対処
Q. SIMカードを差し替えただけで「圏外」になる
- SIMカードのサイズが合っていない
- SIMロック解除が済んでいない
- APN設定が必要
このような場合は、SIMカードの契約キャリアに確認、もしくはAPNプロファイルの再設定で解決できる場合が多いです。
Q. iPhoneでデータ通信ができない
- キャリアによっては、iPhoneで使うための「プロファイルインストール」が必要
- 格安SIMの場合はiPhoneで公式のAPN設定用プロファイルをインストールする
Q. LINEのトーク履歴が消えた
- AndroidからiPhoneへの完全移行は不可、引き継げたデータのみ利用できる
- 必ずバックアップを取ってから移行作業をする
Q. iPhoneで連絡先が空になる
- Googleアカウント連携やMove to iOSアプリで再度同期する
iPhoneとAndroidでのSIMカード運用の違いと今後の展望
iPhoneは、SIMフリー端末が主流となり、eSIM(電子SIM)という物理カード不要の新技術も普及し始めています。AndroidもeSIM対応機が増加中ですが、まだまだ物理SIMが主役の場面も多いのが現状です。
- eSIMならカードの抜き差し不要で、iPhoneの設定画面だけで通信事業者を切り替え可能
- 今後はSIMカードの物理的移し替えよりも、「プロファイルの設定」だけで乗り換えやすくなる流れ
とはいえ、2025年現在では物理SIMの差し替えがまだまだ主流なので、「androidからiphone simカード」運用を考える際は、物理SIMとeSIM両方の知識を身につけておくと安心です。
まとめ:iPhoneへ機種変更時は「SIMカード差し替え+中身移行」が必須!
AndroidからiPhoneへの移行は、「SIMカードの差し替えだけで終わる」ものではありません。特に、LINEや写真、連絡先などの「中身のデータ」移行が最大のハードルです。また、SIMカードのサイズや契約種別、ロック有無、APN設定の確認も重要です。下取りや買取に出す前に「必要なデータのバックアップ」が済んでいるか必ず見直しましょう。
iPhone移行の主な流れ
- 手持ちSIMカードのサイズ・契約・ロック状況を確認
- LINEや写真、連絡先など大切なデータは、クラウドや公式アプリを活用して移行
- iPhoneの初期設定後、APN設定やプロファイルインストールも忘れずに
- 不安な点はキャリアショップで相談するのもおすすめ
これらの手順を丁寧に踏むことで、「androidからiphone simカード」移行をスムーズに進められます。新しいiPhoneでも、快適なスマホライフを楽しんでください。