
【初心者解説】iPhoneの機種変更を自分でやる完全マニュアル。データ移行や要注意点など。
iPhoneの機種変更を自分で行うことは、思ったよりも簡単です。ショップに行かなくても、自宅で手軽に済ませることができるのが大きなメリットです。この記事では、初心者の方でも安心してiPhoneの機種変更ができるよう、準備から完了までの全工程を詳しく解説します。データ移行の方法や注意点も含め、あなたの大切なデータを失わずに、新しいiPhoneへスムーズに移行するための完全マニュアルをご紹介します。
目次
iPhoneの機種変更を自分でできることを知っていますか?
多くの方は、iPhoneの機種変更というと、キャリアショップやApple Storeなどの店舗に行って手続きするものだと思っているかもしれません。しかし実は、iPhoneの機種変更は自分で行うことが十分可能です。キャリアでの手続きをしなくても、自分の手で新しいiPhoneへの移行を完了させることができるのです。
Apple Storeや各キャリアのオンラインショップで新しいiPhoneを購入し、SIMカードの差し替えと初期設定を行うだけで機種変更が完了します。この作業自体は比較的簡単で、特別な知識や技術がなくても対応可能です。
自分でiPhoneの機種変更を行う大きなメリットとしては、以下のようなものがあります。
- 店舗に行く時間と手間が省ける
- 待ち時間なしで好きなタイミングで作業できる
- 手数料などの余計な費用が発生しない
- 自分のペースでデータ移行ができる
- 設定方法を学べるので今後も役立つ
これから新しいiPhoneに買い替えを考えている方は、この機会に自分での機種変更にチャレンジしてみませんか?この記事を参考に、一つひとつ丁寧に進めていけば、初心者の方でも安心して完了させることができますよ。
iPhoneの機種変更を自分で行う前の準備
iPhoneの機種変更をスムーズに行うためには、いくつかの事前準備が必要です。ここでは、機種変更前に行っておくべき重要な準備について詳しく説明していきます。
古いiPhoneのバックアップを取っておく
まず最も重要なのが、現在使用しているiPhoneのデータバックアップです。これを怠ると、大切な写真や連絡先、メッセージなどのデータを失ってしまう可能性があります。
iPhoneのバックアップ方法は主に以下の2つがあります。
-
iCloudバックアップ。
- 「設定」アプリを開く
- 画面上部の自分の名前をタップ
- 「iCloud」→「iCloudバックアップ」の順にタップ
- 「今すぐバックアップを作成」をタップ
-
パソコンを使ったバックアップ。
- iPhoneをパソコンに接続
- iTunesまたはFinderで認識されたiPhoneを選択
- 「バックアップを作成」をクリック
特に写真や動画、音楽などの容量が大きいデータは、iCloudの無料容量(5GB)では足りないことが多いため、パソコンを使ったバックアップも併用すると安心です。
Apple IDとパスワードの確認
次に、Apple IDとそのパスワードをしっかり確認しておきましょう。新しいiPhoneの初期設定時に必ず必要になります。
- Apple IDは「設定」→画面上部の自分の名前をタップすると確認できます
- パスワードを忘れてしまった場合は、事前にApple IDのパスワードリセットを済ませておきましょう
iOS(アイオーエス)を最新版にアップデート
機種変更前に、現在使用しているiPhoneのiOSを最新版にアップデートしておくことも重要です。これにより、データ移行時の互換性の問題を防ぐことができます。
- 「設定」→「一般」→「ソフトウェア・アップデート」でiOSのバージョンを確認し、最新でなければアップデートを行いましょう
必要なものを揃える
機種変更作業に必要なものを事前に揃えておきましょう。
- 安定したWi-Fi環境
- SIMカード取り出し用のピン(新しいiPhoneの箱に同梱されています)
- 十分な充電がされた古いiPhoneと新しいiPhone
- バックアップ用にパソコンを使う場合は、接続用のケーブル
これらの準備をしっかりと行っておくことで、実際の機種変更作業がスムーズに進みます。慌てることなく、落ち着いて作業を進めるためにも、事前準備は念入りに行っておきましょう。
新しいiPhoneの購入方法
iPhoneの機種変更を自分で行うには、まず新しいiPhoneを入手する必要があります。ここでは、iPhoneの購入方法について詳しく説明します。
Apple Storeでの購入
Apple直営のApple Storeで購入する方法は、最も確実で安心できる選択肢です。
-
メリット。
- SIMフリー版が購入できる
- AppleCareに加入できる
- 専門スタッフによるサポートが受けられる
- トラブル時の対応が迅速
-
購入方法。
- 実店舗で直接購入
- Apple公式オンラインストアで注文(自宅配送)
Apple Storeでは、新品の最新モデルが確実に手に入るため、初心者の方にも安心です。「今すぐ使える」状態で購入できることも大きなメリットです。
各キャリアのオンラインショップでの購入
ドコモ、au、ソフトバンクなどの各キャリアのオンラインショップでも、iPhoneを購入することができます。
-
ドコモオンラインショップ。
- ドコモのプランと一緒に購入可能
- 分割払いやdポイント還元などのキャンペーンがある
-
auオンラインショップ。
- auのプランと一緒に購入可能
- Pontaポイントが貯まる・使える
-
ソフトバンクオンラインショップ。
- ソフトバンクのプランと一緒に購入可能
- PayPayポイントの還元がある
現在販売されている2025年の最新iPhoneシリーズ(iPhone16シリーズやiPhone16e)は、キャリアから購入してもSIMロックはかかっていません。そのため、将来的に他のキャリアに乗り換える予定がある場合でも安心です。
中古ショップでの購入
予算を抑えたい場合は、中古iPhoneの購入も選択肢の一つです。
-
メリット。
- 新品より安く購入できる
- 過去のモデルも入手可能
-
注意点。
- 発売時期によってはSIMロックがかかっている場合がある
- iOSやキャリア設定のアップデートが必要な場合も
- バッテリーの劣化など状態確認が必要
中古iPhoneへの機種変更は、通信の仕組みや細かな設定に不慣れな初心者の方には少しハードルが高い場合があります。機種変更が初めての方や、設定に不安がある方は、新品のiPhoneを購入することをおすすめします。
購入時のポイント
iPhoneを購入する際のポイントをいくつか挙げておきます。
-
容量選び:写真や動画、アプリをたくさん使う方は、最低でも128GB以上の容量が必要です。256GBあれば余裕を持って使えるでしょう。
-
カラー:ケースを使用する予定なら、見える部分が少なくなることも考慮して選びましょう。
-
付属品の確認:2022年以降のiPhoneには充電アダプターが付属していないため、必要な場合は別途購入が必要です。
-
保証:AppleCareなどの延長保証に加入するかを検討しましょう。修理費用が割引になるなどのメリットがあります。
新しいiPhoneの購入が完了したら、いよいよ実際の機種変更作業に移りましょう。次のセクションでは、具体的な手順について詳しく説明します。
iPhoneの機種変更手順:基本の流れ
iPhoneの機種変更を自分で行う際の基本的な流れを、ステップバイステップで解説します。初心者の方でも迷わないよう、一つひとつ丁寧に進めていきましょう。
手順1:SIMカードの準備と取り出し
まず、新しいiPhoneに挿入するSIMカードを準備します。現在のiPhoneで使っているSIMカードを再利用するケースが一般的です。
SIMカードの取り出し方。
- iPhoneの電源を切る
- SIMカード取り出し用のピン(新iPhoneの箱に同梱)を用意
- iPhoneの側面にあるSIMトレイの小さな穴にピンを差し込む
- 軽く押し込むとSIMトレイが出てくるので、SIMカードを取り出す
注意点。
- SIMカードは非常に小さいので、落とさないように注意しましょう
- SIMカードの金属部分には触れないようにしてください
- SIMカードの向きに注意して取り扱いましょう
手順2:新しいiPhoneの電源を入れる
SIMカードを準備したら、新しいiPhoneの電源を入れましょう。
- 新しいiPhoneの側面にある電源ボタンを長押し
- Appleのロゴが表示されるまで待つ
- 「こんにちは」または「Hello」の画面が表示されたら、画面の指示に従って進める
手順3:初期設定とデータ移行
新しいiPhoneの初期設定を行います。ここでは、クイックスタート機能を使ったデータ移行方法を中心に説明します。これは2025年現在、最も簡単なデータ移行方法です。
クイックスタートによるデータ移行の手順。
- 新しいiPhoneの電源を入れ、古いiPhoneの横に並べる
- 古いiPhoneでクイックスタート画面が表示されるので「続ける」をタップ
- 新しいiPhoneに表示されるアニメーションを古いiPhoneのカメラで読み取る
- 画面の指示に従い、新しいiPhoneでパスコードを設定または古いiPhoneのパスコードを入力
- Face IDまたはTouch IDの設定を行う
- Apple IDでサインインする
- データ転送の方法を選択(「iPhoneから直接」を選ぶと最も完全な転送が可能)
- 転送が完了するまで待つ(データ量によっては数時間かかる場合もあります)
注意点。
- クイックスタートを使用するには、両方のiPhoneがiOS 12.4以降である必要があります
- 両方のiPhoneがWi-Fiに接続されていると転送が速くなります
- 転送中は両方のiPhoneを近くに置き、十分な充電があることを確認してください
- バッテリー消費を抑えるため、可能であれば充電しながら行うことをおすすめします
手順4:SIMカードの挿入と通信確認
データ移行が完了したら、SIMカードを新しいiPhoneに挿入します。
- 取り出しておいたSIMカードを、新しいiPhoneのSIMトレイに正しい向きでセット
- SIMトレイをiPhoneに戻す
- iPhoneが通信会社のネットワークに接続されるまで待つ
- 電話やインターネットが正常に使えるか確認する
通信ができない場合。
- iPhoneを再起動してみる
- 「設定」→「一般」→「情報」でSIMカードが認識されているか確認
- 「設定」→「モバイル通信」で設定を確認
- 問題が解決しない場合は、契約しているキャリアのサポートに問い合わせる
この基本的な流れで、iPhoneの機種変更を自分で行うことができます。次のセクションでは、クイックスタート以外のデータ移行方法についても詳しく解説していきます。
iPhoneのデータ移行方法:3つの選択肢
iPhoneの機種変更で最も重要なポイントの一つが、データ移行です。大切な写真や連絡先、アプリのデータなどを、もれなく新しいiPhoneに移行したいですよね。ここでは、iPhoneのデータ移行方法を3つ紹介します。それぞれの特徴や手順を理解して、自分に合った方法を選びましょう。
1. クイックスタート機能によるデータ移行
クイックスタートは、Apple社が提供する最も簡単なデータ移行方法です。前のセクションでも触れましたが、ここでさらに詳しく説明します。
クイックスタートの特徴。
- 初期設定と同時にデータ移行を行える
- 手順が比較的簡単
- ほぼすべてのデータとアプリの設定を移行できる
- Wi-Fi環境があれば高速に転送可能
詳細な手順。
- 新しいiPhoneの電源を入れる
- 「こんにちは」画面から言語と国または地域を選択
- 古いiPhoneを近づけると自動的にクイックスタート画面が表示される
- 古いiPhoneで「続ける」をタップ
- 新しいiPhoneに表示される円形のパターンを古いiPhoneのカメラで読み取る
- 新しいiPhoneでパスコードを設定(古いiPhoneと同じパスコードを使用することも可能)
- Face IDまたはTouch IDの設定をする
- Apple IDでサインインする(自動的に入力されている場合が多い)
- 「iPhone(またはiOS)から復元」を選択
- データ転送の方法を選ぶ(「iPhoneから直接」がおすすめ)
- 転送完了まで待つ
注意点。
- 両方のiPhoneの電源が十分にあることを確認(できれば充電しながら行う)
- 大量のデータがある場合は、転送に時間がかかる(数時間の場合も)
- 転送中は両方のiPhoneをなるべく近くに置いておく
- 安定したWi-Fi環境で行うことが重要
2. iCloudバックアップからの復元
iCloudを使ったデータ移行も、比較的簡単な方法です。事前に古いiPhoneのデータをiCloudにバックアップしておき、新しいiPhoneでそれを復元します。
iCloudバックアップの特徴。
- インターネット経由でデータを移行できる
- パソコンが不要
- 古いiPhoneがない状態でも復元可能
手順。
- 古いiPhoneで最新のiCloudバックアップを作成
- 「設定」→「自分の名前」→「iCloud」→「iCloudバックアップ」→「今すぐバックアップを作成」
- 新しいiPhoneの初期設定で、「アプリとデータ」画面が表示されたら「iCloudバックアップから復元」を選択
- Apple IDとパスワードでサインイン
- 最新のバックアップを選択
- 復元が完了するまで待つ
注意点。
- iCloudの無料容量は5GBのみ。それ以上のデータがある場合は有料プランへの加入が必要
- バックアップと復元には良好なインターネット接続が必要
- 大容量のデータを復元する場合は時間がかかる
- 一部のアプリデータは別途設定が必要な場合がある
3. パソコンを使ったバックアップと復元
パソコンを使用する方法は、大容量のデータを持つユーザーや、より確実にデータを移行したい方におすすめです。
特徴。
- iCloudの容量を気にせずバックアップ可能
- 写真や音楽などの大容量データも確実に移行
- インターネット接続の品質に左右されない
手順。
- パソコンに古いiPhoneを接続
- Macの場合はFinder、Windowsの場合はiTunesを起動
- 接続したiPhoneを選択し、「バックアップを作成」をクリック
- 「iPhoneのバックアップを暗号化」にチェックを入れておくと、より多くの情報(健康データやパスワードなど)が保存される
- バックアップが完了したら、新しいiPhoneをパソコンに接続
- 新しいiPhoneの初期設定で「パソコンから復元」を選択
- 画面の指示に従って進める
注意点。
- パソコンに十分な空き容量が必要
- バックアップと復元の間、iPhoneをパソコンに接続したままにする必要がある
- iTunesを使用する場合は、最新バージョンにアップデートしておく
どの方法を選ぶべき?
それぞれの方法にメリット・デメリットがありますが、一般的には以下のように選ぶとよいでしょう。
- 初心者の方や簡単に済ませたい方:クイックスタート
- パソコンを持っていない方:iCloudバックアップ
- 大容量のデータがある方:パソコンを使った方法
特に初めての機種変更なら、2025年現在、クイックスタート機能が最も手軽でおすすめです。両方のiPhoneを用意し、画面の指示に従うだけで、ほとんどのデータをスムーズに移行できます。
次のセクションでは、データ移行後に確認すべきポイントや、アプリごとの個別設定について解説していきます。
機種変更後に必ず確認すべきポイント
iPhoneの機種変更を完了させた後も、いくつか確認すべきポイントがあります。これらを確認することで、新しいiPhoneを問題なく使い始めることができます。ここでは、機種変更後に必ずチェックすべき重要なポイントを解説します。
通信機能の確認
まず最初に、基本的な通信機能が正常に動作しているかを確認しましょう。
電話機能。
- 電話をかけてみる(知人に短い通話をするなど)
- 電話を受けることができるか確認する
インターネット接続。
- モバイルデータ通信が機能しているか確認(Wi-Fiをオフにして確認)
- 「設定」アプリで「モバイル通信」を選択し、正しく設定されているか確認
メッセージ機能。
- SMSが送受信できるか確認
- iMessageが機能しているか確認(「設定」→「メッセージ」でiMessageがオンになっているか)
重要なアプリとデータの確認
次に、重要なアプリやデータが正しく移行されているかを確認します。
連絡先。
- 「連絡先」アプリを開き、主要な連絡先が表示されているか確認
- 必要に応じて「設定」→「連絡先」で表示設定を調整
写真とビデオ。
- 「写真」アプリを開き、過去の写真やビデオが表示されているか確認
- iCloud写真を使用している場合は、すべての写真がダウンロードされるまで時間がかかることがあります
カレンダーとリマインダー。
- 予定やリマインダーが正しく移行されているか確認
- 「設定」→「カレンダー」で同期設定を確認
ヘルスケアデータ。
- 「ヘルスケア」アプリを開き、過去のデータが表示されているか確認
- 暗号化バックアップを使用していないと、一部のヘルスデータは移行されない場合があります
アプリの再ダウンロードと設定
データ移行により、ほとんどのアプリは自動的に新しいiPhoneにインストールされますが、一部のアプリは手動での対応が必要な場合があります。
App Storeから再ダウンロードする方法。
- App Storeを開く
- 右上のプロフィールアイコンをタップ
- 「購入済み」を選択
- 「自分のApp」タブでインストールしたいアプリを探し、ダウンロードアイコンをタップ
アプリ内の設定確認。
- ログイン情報が保存されているか確認
- アプリ固有の設定が引き継がれているか確認
- 必要に応じて再設定を行う
セキュリティ設定の確認
新しいiPhoneのセキュリティ設定も重要です。以下の点を確認しましょう。
Face IDまたはTouch IDの設定。
- 「設定」→「Face ID(またはTouch ID)とパスコード」で正しく設定されているか確認
- 必要に応じて再設定や追加登録を行う
Apple IDの二要素認証。
- 「設定」→「自分の名前」→「パスワードとセキュリティ」で二要素認証が有効になっているか確認
「iPhoneを探す」機能。
- 「設定」→「自分の名前」→「iPhoneを探す」でオンになっているか確認
システム設定の最適化
最後に、システム全体の設定を最適化しておきましょう。
ソフトウェアのアップデート。
- 「設定」→「一般」→「ソフトウェア・アップデート」で最新のiOSにアップデートされているか確認
バッテリー設定。
- 「設定」→「バッテリー」で「バッテリー残量(%)を表示」をオンにしておくと便利
- 「最適化されたバッテリー充電」をオンにすることで、バッテリーの寿命を延ばせます
通知設定。
- 「設定」→「通知」で各アプリの通知設定を確認・調整
画面表示とサウンド。
- 画面の明るさや文字サイズ、着信音など、使いやすいように調整
これらのポイントを確認し、必要な設定を行うことで、新しいiPhoneをよりスムーズに、そして自分好みに使い始めることができます。次のセクションでは、特に注意が必要なアプリの引継ぎ方法について詳しく解説します。
特に注意が必要なアプリの引継ぎ方法
iPhoneの機種変更の際、多くのアプリはクイックスタートなどのデータ移行で自動的に引き継がれますが、一部のアプリは特別な対応が必要です。ここでは、特に注意が必要なアプリの引継ぎ方法について詳しく解説します。
LINEの引継ぎ
LINEは日本で最も使われているコミュニケーションアプリの一つですが、機種変更時には特別な手順が必要です。トーク履歴を含めて正確に引き継ぐには、以下の手順を踏みましょう。
LINEデータの引継ぎ手順。
-
事前準備(古いiPhone)。
- LINEアプリを最新バージョンにアップデート
- 「設定」→「アカウント」→「引継ぎ」で「引継ぎ設定」をオンにする
- 「トーク履歴のバックアップ」を選択し、最新のバックアップを作成
-
新しいiPhoneでの設定。
- LINEアプリをインストール
- 電話番号を入力して認証
- 「引継ぎ」を選択
- メールアドレスとパスワードでログイン
- 「トーク履歴を復元する」を選択し、復元したいバックアップを選ぶ
注意点。
- LINEのトーク履歴は、iCloudやiTunesのバックアップには含まれません
- LINEの「引継ぎ設定」をしていないと、トーク履歴を引き継げません
- 機種変更前に必ずLINE側でバックアップを取っておくことが重要です
銀行アプリ・電子マネーアプリの引継ぎ
銀行アプリや電子マネーアプリは、セキュリティの観点から機種変更時に再設定が必要になることが多いです。
代表的な銀行アプリの引継ぎ。
-
三菱UFJ銀行。
- 新しいiPhoneで再度アプリをインストール
- 「初期設定」→「再設定」を選択
- 契約者番号とパスワードを入力
- 必要に応じて生体認証を再設定
-
みずほ銀行。
- アプリを再インストール
- 「ログイン」→「再設定」を選択
- お客様番号やパスワードなどの情報を入力
- 本人確認のため、登録電話番号に電話がかかってくる場合も
電子マネーアプリの引継ぎ。
-
楽天Edy。
- アプリを再インストール
- 「おサイフケータイ対応機種変更」を選択
- 旧端末と新端末を用意し、画面の指示に従う
-
モバイルSuica。
- アプリを再インストール
- 「アプリの引継ぎ設定」を選択
- JR東日本の会員サイトでモバイルSuica会員登録情報を入力
注意点。
- アプリによっては再設定に本人確認書類が必要な場合があります
- パスワードやログイン情報を事前にメモしておくことが重要
- 再設定にはある程度の時間がかかることを見込んでおきましょう
ゲームアプリのデータ引継ぎ
ゲームアプリはデータの引継ぎ方法が特に重要です。多くの時間をかけてプレイしたデータが失われないよう、適切に対応しましょう。
ゲームデータの引継ぎ方法。
-
SNS連携型(Twitter、Facebook、Game Centerなど)。
- 古いiPhoneでゲームアプリとSNSアカウントを連携しておく
- 新しいiPhoneでゲームアプリをインストールし、同じSNSアカウントで連携する
-
引継ぎコード発行型。
- 古いiPhoneのゲーム内で「引継ぎコード」や「ID・パスワード」を発行・メモする
- 新しいiPhoneで同じゲームをインストールし、「引継ぎ」機能で先ほどのコードを入力
-
アプリ開発者独自のアカウント型。
- ゲーム内でアカウント登録をしておく
- 新しいiPhoneで同じアカウントでログイン
代表的なゲームの具体例。
-
モンスターストライク。
- 古いiPhoneで「その他」→「引継ぎ設定」から引継ぎIDとパスワードを発行
- 新しいiPhoneでインストール後、「引継ぎ」から情報を入力
-
ポケモンGO。
- Google、Facebook、ポケモントレーナークラブのいずれかのアカウントと連携しておく
- 新しいiPhoneで同じアカウントでログイン
注意点。
- ゲームによって引継ぎ方法が大きく異なるため、事前に各ゲームの公式サイトやヘルプで確認することが重要
- 引継ぎ情報は必ず画面キャプチャーやメモなどで保存しておく
- SNS連携の場合は、SNSのパスワードも忘れないようにする
認証アプリ(二段階認証)の引継ぎ
Google AuthenticatorやMicrosoft Authenticatorなどの二段階認証アプリは、機種変更時に特別な対応が必要です。
認証アプリの引継ぎ方法。
-
Google Authenticator。
- 古いiPhoneでアプリを開き、右上のメニュー(⋮)→「アカウントを転送」を選択
- 表示されるQRコードを新しいiPhoneのGoogle Authenticatorで読み取る
-
Microsoft Authenticator。
- 古いiPhoneでアプリの「設定」→「クラウドバックアップ」をオンにしておく
- 新しいiPhoneでアプリをインストールし、「バックアップから復元」を選択
- Microsoftアカウントでサインインして復元
注意点。
- 認証アプリが引き継げなかった場合、各サービスの「リカバリーコード」が必要になることがあります
- 重要なサービスのリカバリーコードは事前に印刷しておくことをおすすめします
- 認証アプリの種類によっては引継ぎ機能がなく、すべてのサービスに再登録が必要な場合もあります
各アプリの引継ぎは、機種変更の中でも特に慎重に行うべき作業です。特に金融系やゲーム系のアプリは、データを失うとかなりの不便や損失につながる可能性があります。事前にしっかり調査し、準備をしておくことが大切です。次のセクションでは、機種変更時によくあるトラブルとその解決方法について解説します。
機種変更時によくあるトラブルとその解決法
iPhoneの機種変更を自分で行う際、いくつかのトラブルに遭遇することがあります。ここでは、よくあるトラブルとその解決方法を紹介します。事前に知っておくことで、問題が発生しても慌てずに対処できるようになりますよ。
データ移行が途中で止まる・完了しない
データ移行中に進行が止まってしまったり、いつまでたっても完了しないというトラブルは比較的よく起こります。
原因。
- Wi-Fi接続の不安定さ
- バッテリー残量の不足
- データ量が非常に多い
- iOSのバグ
解決方法。
- 両方のiPhoneを充電器に接続する:
- データ転送中はバッテリーを多く消費するため、充電しながら行うことで安定します
-
Wi-Fi環境を改善する。
- ルーターに近づける
- 他の機器のWi-Fi接続を一時的に切断する
- 可能であれば5GHz帯のWi-Fiを使用する
-
一度キャンセルして最初からやり直す。
- 長時間(3時間以上)進行しない場合は、一度キャンセルして初めからやり直す方が早い場合も
-
別の方法を試す。
- クイックスタートがうまくいかない場合は、iCloudバックアップやパソコンを使った方法を試す
予防策。
- 機種変更前に不要なデータ(特に大容量の動画など)を削除しておく
- 夜間など時間に余裕がある時に行う
- 最新のiOSにアップデートしておく
Apple IDでサインインできない
新しいiPhoneでApple IDにサインインできないというトラブルも多く報告されています。
原因。
- パスワードの入力ミス
- 二要素認証の問題
- Apple IDがロックされている
解決方法。
- パスワードを確認する:
- 大文字・小文字、数字、記号など正確に入力しているか確認
- パスワードを再設定する方法も検討
-
二要素認証の対応。
- 古いiPhoneや他のAppleデバイスに表示される確認コードを入力
- 確認コードが表示されない場合は、Apple IDのリカバリーキーを使用
-
Apple IDのロック解除。
- iforgot.apple.comにアクセスし、画面の指示に従ってアカウントを回復
- 本人確認のための質問に答えるか、登録済みのリカバリーメールを確認
予防策。
- 機種変更前にApple IDとパスワードを確認しておく
- 二要素認証に使用する信頼済みデバイスを複数持っておく
- リカバリーキーがある場合は安全な場所に保管しておく
アクティベーションできない
新しいiPhoneをアクティベーション(初期化)できないというトラブルも発生することがあります。
原因。
- インターネット接続の問題
- Appleのサーバーの一時的な障害
- SIMカードの認識エラー
解決方法。
- インターネット接続を確認する:
- Wi-Fi設定を確認し、安定した接続に切り替える
- モバイルデータ通信が利用可能か確認
-
SIMカードを確認する。
- SIMカードが正しく挿入されているか確認
- SIMカードを取り出して再挿入する
- 必要に応じてSIMカードのサイズ変換アダプターを確認
-
時間をおいて再試行する。
- Appleのサーバーが混雑している可能性があるため、数時間後に再試行
-
iTunesを使用したアクティベーションを試す。
- iPhoneをパソコンに接続し、iTunesまたはFinderを使ってアクティベーション
予防策。
- 新機種発売直後など、サーバーが混雑しやすい時期を避ける
- 事前にSIMカードの種類やサイズを確認しておく
アプリが正常に動作しない
機種変更後、一部のアプリが起動しない、クラッシュする、データが表示されないなどの問題が発生することがあります。
原因。
- アプリが最新版でない
- キャッシュやデータの問題
- 新しいiOSとの互換性の問題
解決方法。
- アプリを最新版にアップデートする:
- App Storeで該当アプリのアップデートがないか確認
-
アプリを再インストールする。
- アプリをいったん削除してから再インストール
- ※データが消える可能性があるため、重要なデータはバックアップを取っておく
-
iPhoneを再起動する。
- 単純な再起動でも多くの問題が解決することがある
-
アプリ開発者のサポートに問い合わせる。
- 特定のアプリで問題が継続する場合は、開発者に連絡
予防策。
- 機種変更前に重要なアプリをすべて最新版にアップデートしておく
- 重要なアプリのデータは個別にバックアップしておく
その他のトラブル対処法
iMessageやFaceTimeが有効にならない。
- 「設定」→「メッセージ」または「FaceTime」で一度オフにしてから再度オンにする
- 「設定」→「一般」→「日付と時刻」で、「自動設定」がオンになっているか確認
Wi-Fiに接続できない。
- 「設定」→「一般」→「リセット」→「ネットワーク設定をリセット」を試す
- ※他のWi-Fi設定も消去されるので注意
バッテリーの消耗が早い。
- 新しいiPhoneは初期設定後、バックグラウンドでインデックス作成などの処理を行うため、一時的にバッテリー消費が多くなることがある
- 数日使用すれば通常に戻ることが多い
機種変更時のトラブルに遭遇しても、ほとんどの場合は上記の対処法で解決できます。それでも解決しない場合は、Appleのサポートやキャリアのカスタマーサービスに問い合わせることをおすすめします。次のセクションでは、機種変更を自分で行うことのメリットとデメリットについて詳しく解説します。
機種変更を自分で行うメリットとデメリット
iPhoneの機種変更を自分で行うことには、さまざまなメリットとデメリットがあります。ここでは、それぞれを詳しく解説し、あなたに合った選択ができるようにサポートします。
自分で機種変更するメリット
1. 時間と手間の節約
- 店舗に行く必要がない:キャリアショップやApple Storeに出向く時間を節約できます。
- 待ち時間がない:店舗では長時間待たされることがありますが、自分で行えば好きなタイミングで作業できます。
- 自分のペースで進められる:急かされることなく、じっくりと各設定を確認しながら進められます。
2. 費用の節約
- 手数料が不要:店舗での機種変更には、3,300円〜5,500円程度の手数料がかかることがあります。
- オプションの勧誘がない:店舗では不要なオプションやアクセサリーを勧められることがありますが、自分で行えばそういった余計な出費を避けられます。
- オンラインでの購入割引:キャリアのオンラインショップでは、店頭より安く購入できることもあります。
3. 知識とスキルの向上
- iPhoneの仕組みへの理解が深まる:自分で設定することで、iPhoneの機能や仕組みへの理解が深まります。
- 次回からの作業が楽になる:一度経験しておくと、次回の機種変更がさらに簡単になります。
- トラブル対応力が身につく:問題が発生した際の対処法を学べるので、日常的なiPhone利用でも役立ちます。
4. プライバシーの保護
- 個人情報を他人に見られない:店舗スタッフにデータを見られる心配がありません。
- 自分でデータの管理ができる:どのデータを移行するか、どのアプリを再インストールするかなど、細かく管理できます。
自分で機種変更するデメリット
1. 技術的な不安や困難
- 専門知識が必要:基本的なIT知識がないと、トラブルが発生した際に対処が難しいことがあります。
- トラブル時のサポートがない:問題が発生しても、すぐに専門家に相談できません。
- 設定ミスのリスク:誤った設定をしてしまうと、データを失う可能性があります。
2. 時間と手間がかかる場合も
- 初めての場合は時間がかかる:初めて自分で機種変更する場合、予想以上に時間がかかることがあります。
- 大量のデータ移行には時間が必要:写真や動画が多い場合、データ移行に数時間かかることも。
- 問題解決に時間を費やす可能性:トラブルが発生した場合、解決までに時間がかかることがあります。
3. 責任は自分で負う
- データ消失のリスク:誤った操作でデータが消えても、自己責任となります。
- 保証やサポートの範囲外:自分で行った設定ミスによる不具合は、メーカーサポートの対象外となることも。
4. 特殊なケースへの対応が難しい
- 複雑なプラン変更が必要な場合:料金プランの変更や特典適用など、複雑な手続きが必要な場合は店舗の方が安心です。
- MNP(携帯電話番号ポータビリティ):キャリア変更を伴う場合は、手続きが複雑になることがあります。
- 法人契約の場合:法人契約では特別な手続きが必要な場合があります。
こんな人は自分で行うのがおすすめ
以下のような方は、自分でiPhoneの機種変更を行うことをおすすめします。
- 基本的なIT操作に慣れている方
- 時間や手数料を節約したい方
- プライバシーを重視する方
- iPhoneの仕組みについてもっと知りたい方
- 以前に機種変更を経験したことがある方
- 同一キャリア内での機種変更を行う方
こんな人は店舗での機種変更がおすすめ
以下のような方は、店舗でのサポートを受けながら機種変更を行うことをおすすめします。
- スマートフォンの操作に不慣れな方
- データのバックアップや移行に不安がある方
- 複雑なプラン変更や契約変更が必要な方
- キャリア変更(MNP)を伴う機種変更を行う方
- 法人契約のiPhoneを利用している方
- トラブル時に専門家のサポートがすぐに欲しい方
機種変更を自分で行うか店舗に依頼するかは、あなたのIT知識レベル、時間的余裕、重視するポイント(費用か安心感か)などを考慮して決めるとよいでしょう。自信がない場合は、最初は店舗でサポートを受けながら行い、プロセスを学んでから次回は自分で挑戦するという方法もあります。次のセクションでは、iPhoneの機種変更後のセキュリティ対策について解説します。
iPhoneの機種変更後のセキュリティ対策
機種変更が完了したら、新しいiPhoneのセキュリティ対策をしっかりと行うことが重要です。適切なセキュリティ設定を行うことで、個人情報の保護やプライバシーを守ることができます。ここでは、iPhoneの機種変更後に行うべきセキュリティ対策について詳しく解説します。
パスコードとFace ID/Touch IDの設定
新しいiPhoneの最初の防御ラインとなるのが、パスコードと生体認証(Face IDまたはTouch ID)です。これらの設定は初期設定時に行うことが多いですが、より安全に使うためにいくつかのポイントがあります。
パスコードの強化。
- 「設定」→「Face ID(またはTouch ID)とパスコード」からパスコード設定を確認
- 6桁の数字よりも、英数字を混ぜたより複雑なパスコードに変更するとセキュリティが向上
- 「パスコードオプション」→「カスタム英数字コード」を選択
- 簡単に推測されるパスコード(誕生日など)は避ける
Face ID/Touch IDの最適化。
- Face IDの場合は「代替の容姿を設定」機能を活用(メガネあり/なし、マスクありなど)
- Touch IDの場合は複数の指紋を登録しておくと便利
- 認識精度を上げるために、初期設定後も追加登録を行うことをおすすめ
Apple IDのセキュリティ強化
Apple IDは、App Store、iCloud、iTunes、Apple Payなど、多くのAppleサービスへのアクセスに使用される重要なアカウントです。このセキュリティを強化することは非常に重要です。
二要素認証の確認。
- 「設定」→「自分の名前」→「パスワードとセキュリティ」で二要素認証が有効になっているか確認
- 有効になっていない場合は、すぐに設定することをおすすめ
- 信頼できるデバイスや電話番号が最新かチェック
リカバリーキーの設定。
- 「設定」→「自分の名前」→「パスワードとセキュリティ」→「アカウントリカバリーキー」
- リカバリーキーを生成し、安全な場所に保管
- これにより、アカウントへのアクセスを失った場合の回復手段が増える
信頼済みデバイスの管理。
- 「設定」→「自分の名前」→「デバイス一覧」で、現在サインインしているすべてのデバイスを確認
- 使用していない古いデバイスや認識できないデバイスは削除
プライバシー設定の見直し
iPhoneには多くのプライバシー設定があり、これらを適切に設定することで個人情報を保護できます。
位置情報サービスの確認。
- 「設定」→「プライバシー」→「位置情報サービス」で各アプリの位置情報アクセス権限を確認
- 位置情報が不要なアプリは「許可しない」に設定
- 必要なアプリでも「Appの使用中のみ」など最小限の権限を与える
アプリの権限設定。
- 「設定」→「プライバシー」で、写真、カメラ、マイク、連絡先などへのアクセス権限を確認
- 各アプリに必要最小限の権限だけを与える
- 定期的に使用していないアプリの権限を見直す
トラッキング設定。
- 「設定」→「プライバシー」→「トラッキング」で「Appからのトラッキング要求を許可」をオフにすることを検討
- これにより、アプリがあなたの行動を追跡する能力を制限できる
iPhoneを探すの設定
紛失や盗難に備えて、「iPhoneを探す」機能を設定しておくことが非常に重要です。
iPhoneを探すの有効化。
- 「設定」→「自分の名前」→「iPhoneを探す」→「iPhoneを探す」がオンになっていることを確認
- 「オフラインの場合に場所を送信」もオンにしておく
- 「最後の位置情報を送信」もオンにしておくことをおすすめ
紛失モードの設定確認。
- 紛失した場合にすぐに対応できるよう、iCloud.comや「探す」アプリの使い方を確認しておく
- 家族や信頼できる人にiPhoneを探す機能の使い方を教えておくと安心
バックアップの自動化
セキュリティ対策の一環として、定期的なバックアップも重要です。データを失わないようにするためにも、自動バックアップを設定しましょう。
iCloudバックアップの設定。
- 「設定」→「自分の名前」→「iCloud」→「iCloudバックアップ」で「iCloudバックアップ」をオンに
- Wi-Fi接続時と充電時に自動的にバックアップが作成される
- 必要に応じてiCloudストレージを増やすことも検討
パソコンへの定期バックアップ。
- iTunesやFinderを使って定期的にパソコンにもバックアップを作成
- 特に重要なデータは複数の場所にバックアップしておくと安心
セキュリティアプリの活用
基本的なセキュリティ設定に加えて、セキュリティを強化するアプリの導入も検討しましょう。
パスワード管理アプリ。
- 1Password、LastPassなどのパスワード管理アプリを導入
- 強力で一意のパスワードを各サービスで使用できるようになる
VPNアプリ。
- 公共Wi-Fiを頻繁に使用する場合は、VPNアプリの導入を検討
- 通信の暗号化によりプライバシーを保護
二段階認証アプリ。
- Google AuthenticatorやMicrosoft Authenticatorなどの二段階認証アプリを活用
- 重要なオンラインアカウントの保護に役立つ
適切なセキュリティ対策を施すことで、新しいiPhoneを安全に使用することができます。特に個人情報や金融情報を扱うアプリを使用する場合は、セキュリティ設定を徹底することが重要です。次のセクションでは、機種変更後に古いiPhoneをどうするべきかについて解説します。
古いiPhoneの処分方法とデータ消去
機種変更が完了し、新しいiPhoneが問題なく使えるようになったら、次は古いiPhoneをどうするかを考える必要があります。ここでは、古いiPhoneの安全な処分方法と、その前に必ず行うべきデータ消去の手順について詳しく解説します。
古いiPhoneを処分する前の重要な確認事項
古いiPhoneを手放す前に、いくつかの重要な確認を行いましょう。
新しいiPhoneの動作確認。
- 新しいiPhoneですべての機能が正常に動作しているか
- 重要なデータがすべて移行されているか
- 必要なアプリがすべて問題なく動作しているか
バックアップの確認。
- 古いiPhoneのデータが確実にバックアップされているか
- クラウドサービスやパソコンにバックアップが保存されているか
- 特に重要なデータ(写真、動画、書類など)がアクセス可能か
これらの確認が完了し、新しいiPhoneが問題なく使えることを確認してからでないと、古いiPhoneのデータ消去や処分は行わないようにしましょう。
古いiPhoneのデータを完全に消去する方法
個人情報保護のために、古いiPhoneのデータを完全に消去することは非常に重要です。以下の手順で行いましょう。
iPhoneを初期化する手順。
- 「設定」アプリを開く
- 「一般」をタップ
- 下にスクロールして「転送またはiPhoneをリセット」をタップ
- 「すべてのコンテンツと設定を消去」を選択
- Apple IDパスワードを入力して確認
- 画面の指示に従って完了
事前の準備。
- iCloudからサインアウトする
- 「設定」→「自分の名前」→一番下の「サインアウト」
- Apple Watchとのペアリングを解除する(ペアリングしている場合)
- SIMカードを取り出す(新しいiPhoneで使用していない場合)
注意点。
- 初期化は元に戻せないので、必要なデータが新しいiPhoneに移行済みか再確認
- 初期化には十分なバッテリー残量が必要(できれば充電しながら行う)
- 初期化には時間がかかることがあるため、急いでいる時には行わない
古いiPhoneの活用方法
古いiPhoneは完全に捨てる前に、様々な形で活用することができます。
家族や友人への譲渡。
- 家族や友人に譲る場合でも、必ずデータ消去を行ってから
- 譲渡後に相手がApple IDで新規設定できることを確認
専用デバイスとしての活用。
- 家庭内のカメラ・監視カメラとして
- 「家庭の安全」アプリなどを使用
- 音楽プレーヤーとして
- Apple MusicやSpotifyなどの音楽アプリを専用で使用
- 子供用のゲーム機として
- 通信機能を制限して、教育アプリやゲームだけをインストール
- カーナビとして
- 車載ホルダーに固定し、マップアプリを使用
バックアップ用デバイスとして保管。
- 緊急時のバックアップ用として保管
- 旅行時の予備機として
古いiPhoneを売却する方法
古いiPhoneを売却して、新しいiPhoneの購入資金に充てることも選択肢の一つです。
買取サービスを利用する。
- オンライン買取サービス(イオシス、じゃんぱら、ゲオモバイルなど)
- 自宅から発送できて便利
- 事前に査定額がわかることが多い
- 店舗での買取(家電量販店、携帯ショップなど)
- その場で査定・現金化できる
- 身分証明書が必要
フリマアプリやオークションで個人売買。
- メルカリ、ヤフオク、PayPayフリマなど
- 買取サービスより高額で売れる可能性がある
- 出品・発送の手間がかかる
- トラブル対応が必要になる場合もある
高く売るためのポイント。
- 画面や本体の傷は修理しておくと査定アップ(修理費用と査定額アップを比較検討)
- 付属品(充電ケーブル、イヤホンなど)をそろえておく
- 人気のあるカラーや容量は査定が高くなる傾向
- 発売から時間が経つと急速に価値が下がるため、早めに売却を検討する
古いiPhoneを廃棄する場合の注意点
どうしても活用や売却ができない場合は、適切な方法で廃棄しましょう。
自治体の回収プログラム。
- 各自治体の小型家電リサイクル制度を利用
- 回収ボックスや回収イベントなどを確認
メーカーのリサイクルプログラム。
- Apple Trade Inプログラム
- リサイクル価値がある場合は、Apple Storeギフトカードがもらえることも
- 価値がない場合でも無料でリサイクル可能
家電量販店のリサイクル。
- ビックカメラ、ヨドバシカメラなど多くの量販店で回収を実施
廃棄時の注意点。
- 必ずデータを完全消去してから廃棄
- バッテリーを内蔵しているため、普通のゴミとして捨ててはいけない
- 個人情報漏洩のリスクがあるため、信頼できる回収ルートを選ぶ
古いiPhoneの処分は、データ消去をしっかり行った上で、状態や希望に合わせて最適な方法を選びましょう。特に個人情報保護の観点から、データ消去は非常に重要なステップです。次のセクションでは、iPhoneの機種変更に関するよくある質問とその回答について解説します。
iPhoneの機種変更に関するよくある質問(FAQ)
iPhoneの機種変更に関して、多くの方が疑問に思う質問とその回答をまとめました。初めての機種変更でわからないことがある方は、ぜひ参考にしてください。
データ移行に関する質問
Q: データ移行にはどれくらい時間がかかりますか?
A: データ量によって大きく異なります。写真や動画が少ない場合は30分程度で完了することもありますが、大量のデータがある場合は3時間以上かかることもあります。特に以下の要因で時間が変わります。
- 写真・動画の枚数(数千枚あると1時間以上かかることも)
- アプリの数(100個以上あると時間がかかる)
- Wi-Fi環境の速度
- iPhoneのモデル(新しいモデルほど処理が速い)
実際の目安としては、平均的な使用量(写真1000枚程度、アプリ50個程度)で1〜2時間と考えておくとよいでしょう。時間に余裕を持って行うことをおすすめします。
Q: iCloudの容量が足りない場合、どうすればよいですか?
A: iCloudの無料容量は5GBのみなので、多くの方は容量不足になります。対処法としては以下があります。
- 一時的にiCloudストレージをアップグレード(月額130円から)
- パソコンを使ったバックアップ方法に切り替える
- Google フォトなど他のクラウドサービスに写真を移す
- 不要なデータを削除してからバックアップする
機種変更が終わったら、必要に応じてiCloudプランを元に戻すこともできます。
Q: クイックスタートが途中で失敗した場合、最初からやり直す必要がありますか?
A: はい、基本的には最初からやり直す必要があります。ただし、部分的にデータが移行されている場合もあるので、新しいiPhoneで確認してみることをおすすめします。失敗する主な原因は以下の通りです。
- Wi-Fi接続の不安定さ
- iPhoneのバッテリー不足
- iOSのバージョンの違い
- 両方のiPhoneの距離が離れすぎている
再試行する際は、これらの点に注意して行いましょう。
SIMカードと通信に関する質問
Q: eSIMに切り替える方法を教えてください。
A: eSIM(電子SIM)への切り替え方法は以下の通りです。
- キャリアのウェブサイトやアプリからeSIM発行手続きを行う
- 発行されたQRコードを新しいiPhoneで読み取る
- 「設定」→「モバイル通信」→「モバイル通信プランを追加」
- 画面の指示に従って設定を完了させる
ドコモ、au、ソフトバンクなど大手キャリアではオンラインでeSIMに切り替えられるようになっています。ただし、一部のプランやMVNOでは対応していない場合もあるので、事前に確認が必要です。
Q: SIMカードのサイズが合わない場合はどうすればよいですか?
A: SIMカードのサイズは「標準SIM」「microSIM」「nanoSIM」の3種類があります。最新のiPhoneはnanoSIMを使用しています。サイズが合わない場合は以下の対処法があります。
- キャリアショップでSIMカードを再発行してもらう(有料の場合あり)
- SIMカードアダプター(大きくする)やSIMカットツール(小さくする)を使用する
- eSIMへの切り替えを検討する
自分でSIMカードをカットするのはリスクがあるため、重要な回線では避けたほうが無難です。
Q: 機種変更後、電話やネットが使えない場合の対処法は?
A: 以下の順に確認・対処してみてください。
- iPhoneを再起動する
- 「設定」→「モバイル通信」がオンになっているか確認
- 「設定」→「一般」→「情報」でSIMが認識されているか確認
- 「設定」→「一般」→「リセット」→「ネットワーク設定をリセット」を試す
- APN設定(キャリアごとの設定)が正しいか確認
- SIMカードを取り出して再挿入する
これでも解決しない場合は、SIMカードの不良や回線の問題の可能性があるため、契約しているキャリアに問い合わせましょう。
アプリとデータに関する質問
Q: LINEのトーク履歴を引き継げませんでした。復元する方法はありますか?
A: 残念ながら、LINEの引継ぎ設定をしていなかった場合、トーク履歴を復元することは基本的にできません。ただし、以下の方法で一部復元できる可能性があります。
- iTunesやiCloudのバックアップから古いiPhoneを復元し、そこからLINE引継ぎを行う
- LINEのトークルーム単位でのバックアップデータがある場合は、それを使用する
次回の機種変更時には、必ず事前にLINEアプリ内で「引継ぎ設定」を行い、「トーク履歴のバックアップ」を作成しておきましょう。
Q: Apple Payのクレジットカードやポイントカードは自動的に引き継がれますか?
A: Apple IDでサインインすれば、基本的にはApple Payのカード情報も引き継がれますが、セキュリティ上の理由から再認証が必要な場合があります。以下の点に注意しましょう。
- クレジットカードは再度セキュリティコードの入力が求められることがある
- 一部のポイントカードやクーポンは再登録が必要な場合がある
- Suicaなどの交通系ICカードは、事前にモバイルSuicaアプリでの引継ぎ設定が必要
情報が引き継がれていない場合は、「Wallet」アプリから手動で再追加することも可能です。
Q: ゲームのデータが引き継げるか心配です。どう確認すればよいですか?
A: ゲームデータの引継ぎ方法はゲームによって大きく異なります。以下の手順で確認しましょう。
- そのゲームの公式サイトやヘルプページで引継ぎ方法を調べる
- 多くの場合、以下のいずれかの方法で対応している
- SNSアカウント連携(Twitter、Facebook、Game Centerなど)
- ゲーム専用のID・パスワード発行
- 引継ぎコードの発行
- 機種変更前に必ず引継ぎ情報を保存しておく
特に課金を行っているゲームは、データ引継ぎの設定を慎重に行いましょう。
その他の質問
Q: 機種変更時に電話番号や契約内容は変わりますか?
A: 同じキャリア内での機種変更であれば、SIMカードを差し替えるだけで電話番号や契約内容は変わりません。ただし、以下の点に注意が必要です。
- プラン変更を同時に行う場合は、別途手続きが必要
- キャリアを変更する場合(MNP)は、事前に転出手続きと転入手続きが必要
- 一部のサービスやオプションは、新しい機種に対応していない場合がある
不安な点があれば、契約しているキャリアに事前に確認しておくとよいでしょう。
Q: 旧iPhoneのApple IDで使っていたアプリは、新しいiPhoneでも使えますか?
A: はい、同じApple IDでサインインすれば、以前購入したアプリは無料で再ダウンロードできます。これはApp Storeの仕組み上、購入履歴がApple IDに紐づいているためです。ただし、以下の点に注意してください。
- 一部のアプリはiOSのバージョンによっては互換性がない場合がある
- 廃止されたアプリは再ダウンロードできない場合もある
- アプリ内課金やサブスクリプションは、アプリによって引き継ぎ方法が異なる
Q: iPhoneの機種変更は自分でやるべきか、ショップでやってもらうべきか迷っています。
A: これは個人のスキルと状況によります。以下のポイントで判断するとよいでしょう。
- 自分でやるべきケース:
- 基本的なIT操作に慣れている
- 時間や手数料を節約したい
- プライバシーを重視している
- 同一キャリア内での単純な機種変更
- ショップでやるべきケース:
- ス